循環器の病気について

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循環器の病気について

循環器の病気について

循環器といってもぴんとこない方が多いかもしれません。循環器とは、血液を送り出してからだをめぐる、その経路をいいます。具体的には心臓と血管、おもに動脈です。心臓のリズムがおかしくなる「不整脈」も循環器の病気の一つです。

心臓の病気には以下のようなものがあります。

  • 心臓の弁膜の異常:弁膜症
  • 心臓の筋肉の異常:肥大型心筋症、拡張型心筋症、高血圧性心疾患など
  • 心臓を栄養する血管(冠動脈)の異常:心筋梗塞、狭心症
  • 心臓リズムの異常:不整脈

血管の病気には、動脈の病気と静脈の病気があります。

動脈の病気としては以下のようなものがあります。

  • 動脈瘤:動脈のこぶのことで、大きくなると破裂の危険があります。
  • 解離性大動脈瘤:三層でできた動脈の壁が裂けてしまうこと。緊急手術が必要なこともあります。
  • 閉塞性動脈硬化症:足の血管の動脈硬化がすすみ、あしの先が冷たくなったり、足が痛くなったりすること。

静脈の病気としては、足の静脈瘤が代表的です。これは足の静脈がとぐろをまいてしまったりして流れが悪くなり、滞った血液が肺の血管につまってしまう「肺塞栓」の原因となる可能性があります。

当院では、動脈硬化などを簡単に調べられる心臓エコーおよび頸動脈エコー検査が受けられますので、ご興味のある方はお気軽にご相談ください。

心臓の病気

■弁膜症について

心臓には4つの部屋と、出口と入口が各々2つあります(図1)。

図1

その血液の通り道がスムーズになるように、「弁」あるいは「弁膜」と呼ばれるバルブがあり、それが硬くなったり、ゆるくなったりして異常をきたすのが弁膜症です。硬く狭くなってしまうことを「狭窄症」といい、ゆるくなり血液が逆流してしまうことを「閉鎖不全」といいます。たとえば左心房と左心室の間にある僧帽弁がゆるくなって血液が逆流、つまり左心室から左心房にむかって戻ってしまう場合には「僧帽弁閉鎖不全症」「僧帽弁逆流症」といいます。

検査法

  • 心臓エコー(超音波)検査:短時間に苦痛なく、弁の形や動き、心臓の中の血液の流れに異常がないか調べます。

治療法

  • 生活療法:塩分制限(進行したら運動制限)。
  • 薬物療法:血管拡張剤、利尿剤、強心剤。
  • 手術療法:ブタの弁膜や人工の弁膜につけかえる手術です。一部の軽症の場合には、カテーテルによる治療もあります。

■心筋症について

拡張型心筋症の図

【A】拡張型心筋症

心臓の筋肉が薄く、心臓自体が大きくなって、あたかも伸びきって弾まなくなったゴムボールのように、血液を送り出すというポンプの働きがなくなってしまいます。その結果、「心不全」を起こしやすくなります(図2)。

日本では少ないですが、進行すると心臓移植が必要になってくるのがこの病気です。最近ではドラマや映画にもなった「バチスタ手術」といわれる心臓縮小術も日本ではされるようになっています。

検査法

  • 心臓エコー(超音波)検査:短時間に苦痛なく、心臓の構造や心筋の動き具合を調べます。

治療法

  • 生活療法:塩分制限(進行したら運動制限)。
  • 薬物療法:血管拡張剤、利尿剤、強心剤。
  • 手術療法:心臓移植、人工心臓、心臓縮小術(バチスタ手術、ドール手術など)。
    日本では倫理的に心臓移植が困難なので、人工心臓や、最近ではバチスタ手術などの心臓縮小術が盛んに行われるようになりました。
  • ペースメーカー療法(心臓再同期療法)
    拡張型心筋症が進行すると、右と左の心室の動きがばらばらになり、心臓の働きの効率が悪くなります。3本の導線につけたペースメーカーをいれることにより、その効率を良くすることができるペースメーカー療法(心臓再同期療法)が、最近では盛んに行われています。

※心筋症は心不全のみではなく、重症な不整脈を合併しやすく、脳梗塞や突然死(心室細動など)に至るケースが多く見られます。そのため、予防としてワーファリンといわれる脳梗塞予防薬が必要である方が多く、また植え込み型除細動器を植え込む必要がある方も少なくありません。

【B】肥大型心筋症

心臓の筋肉が厚くなる病気です。無症状の人が多いのですが、家族性によって発症する方は、突然死も無視できません。

検査法

  • 心臓エコー(超音波)検査:短時間に苦痛なく、心臓の構造や心筋の動き具合を調べます。

治療法

無症状の方には治療なしで、年1度くらいの外来診察で大丈夫です。病状がすすみ、息切れや胸の痛みがでてくる方は、薬を飲む必要がでてきます。心房細動とよばれる不整脈が認められる方には、ワーファリンで脳梗塞予防をする必要があります。重症な心室性の不整脈を合併するかたには、植え込み型除細動器が必要な場合があります。
※一部のかたは、拡張型心筋症のようなタイプに移行する場合があり、その場合にはバチスタ手術や心臓移植、人工心臓が必要な場合があります。

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